
前歯のガタガタを矯正すべきかどうかお悩みの方はおられます。今日は、前歯のガタガタを放っておくとどうなるか、矯正するとどうなるかについて詳しくご紹介いたします。
前歯のガタガタとは
初めて会う人には、仕草や話し方とともにお顔の印象をもつものです。特に、お口は周囲の人とお話しする際に使わないわけにはいきません。口元や前歯がガタガタしているお悩みがある方は、お話しする際に見られないよう口元を手で隠すことを行いがちです。一般的に前歯がガタガタしている状態はどんなものか、具体的にご案内します。
- 前歯の数本のみ出っ歯になる(上顎前突)
- 前歯の数本のみ引っ込む(叢生・乱杭歯)
- 前歯の数本のみねじれている(翼状捻転歯)
部分的な前歯のみでの不正咬合はこのような状態です。噛み合わせが良好な状態であり、かつ程度が軽度であると歯科医院で診断されれば、部分矯正で治療が可能です。
他に部分的な不正咬合は下記の通りです。
- すきっ歯(正中離合・空隙歯列)
- 糸切り歯が八重歯になる(叢生)
全顎矯正となりやすい不正咬合は下記の通りです。
- 受け口(反対咬合・下顎前突)
- 奥歯を噛むとお口が閉じられない(開咬)
- 下の前歯が上の前歯を覆ってしまう(過蓋咬合)
ガタガタの前歯を放置するとどうなる?
ガタガタの前歯は見た目が悪いという問題だけではありません。歯並びがきれいに整っていないと、口腔内で様々なトラブルが起きる原因になります。あごが小さいという理由から前歯がガタガタした場合でご説明します。
- 柔らかいものばかり噛んでいるため顎が小さい
- 狭い歯列弓に永久歯が並びきれず前歯の後ろから生えてきた
- 前歯がガタガタ重なってしまう
- デコボコした歯列で食べ物を噛んだ後に食べかすが詰まりやすい
- 歯磨きをしても歯ブラシが届かず歯垢(プラーク)除去が難しい
- 汚れが付着したままの歯は酸によりエナメル質が溶けて虫歯になる
- 歯垢が歯石となり歯肉に沈着し、歯周病となる
前歯がガタガタのままですと、口腔内でむし歯や歯周病のリスクを高める原因になります。むし歯や歯周病を放置すると歯が抜けてしまい、きちんと自分の歯で噛むことができず、歯の健康を保つことができません。義歯治療などが必要となり、更に通院や費用がかかることになります。
前歯の矯正を行うメリット・デメリット
子供の時に矯正が出来ず大人になって人の目が気になる機会が多くなり、歯科矯正をご検討される方は多いです。前歯のみの矯正が可能な歯並びかどうかは、歯科医師が診察を行わないと判明せず、程度によっては全体矯正が妥当と提案される場合があります。部分矯正が可能だと診断されたケースでご紹介しますが、矯正の器具として使用するのはワイヤーブラケット矯正・マウスピース矯正(通常インビザラインが多い)です。
●ワイヤーブラケット矯正
歯の表面にブラケットと呼ばれる突起をつけ、その突起の中にワイヤーを通し、数本の歯を正しい位置まで動かす治療法
●マウスピース矯正
食事の際には取り外しが可能な透明なマウスピースを歯に装着し、正しい歯並びへと動かす治療法
- 歯のデコボコがなくなり審美性が高くなる
- 自分の歯並びに自信が持て口元を隠す必要がなくなる
- 咀嚼機能が改善され、特定の歯への負担が減少する
- 全体矯正と比べて矯正の料金が安く、治療期間もかからない
- セラミック治療は歯を大きく削るため歯の健康面で疑問だが、歯列矯正は歯の健康面で負担はあまり生まれない
- 費用や通院に、時間や料金が発生する
- セラミックは短時間で治療が終わるが、歯列矯正は期間が長い
- 歯を動かす際に痛みが生じることが多い
- 保定装置をドクターに指示された期間、しっかり装着しないと後戻りを起こす
参照先: Augusta University
まとめ

前歯の歯並びがガタガタの方は、一度カウンセリング(当院は予約制)にご来院くだされば、お気軽にお悩みをドクターやスタッフへご相談いただけます。当院でも歯科医師がきちんと口腔内を診断したうえで、患者様自身に合った治療法をご提案いたします。矯正治療を検討される際は、医院の設備(CTなどが完備されているか)や、治療計画や料金(自由診療)、ドクターやスタッフの説明が丁寧であるかなど様々なポイントを確認することが大事です。そのため、複数の医院でカウンセリングを受診されることをおすすめします。