歯と口の基礎知識

口臭が起こるのは唾液が少ないから?唾液が減るのはどうして?

口臭

唾液にはさまざまな作用があり、口臭予防に大切なものです。唾液と口臭の関係についてご説明します。

良く噛んで唾液を出してアンチエイジング

唾液には抗菌作用があることは良く知られています。唾液の中に含まれているリゾチームやラクトフェリンが細菌の増殖を抑えて虫歯や歯周病から私たちを守ってくれています。

また、唾液には成長ホルモンの一種であるパロチンが含まれており、私たちの皮膚や骨、脳など全身の細胞の新陳代謝を促進する作用があります。

唾液に含まれるペルオキシダーゼは活性酸素を分解する酵素で、殺菌,抗菌、抗カビ作用があります。

唾液の分泌を増やすコツは、食事の際にしっかり噛むことです。噛むことで唾液が分泌され、唾液に含まれる酵素の働きで消化が良くなり、お口の粘膜のコラーゲンや骨のカルシウムを増やして美容にも良い効果が期待出来、お口の周りの筋肉を鍛えることで歯並びにも良い影響があります。しっかり噛んで唾液を出すことはアンチエイジングに繋がります。

口臭の原因であるお口の中の細菌をやっつける唾液の抗菌パワー

口臭の臭いの元はお口の中の細菌によるものが大半で、唾液が口臭予防に優れた働きをしてくれています。

お口の中には耳下腺、舌下腺、顎下腺といった大きな唾液腺の他、小さな唾液腺があり、1日に1リットルから1.5リットルも分泌されています。この唾液がお口の中の細菌を洗い流す役割をしています。

唾液の成分の99%以上は水なのですが、残りの1%足らずの部分にリゾチームやペルオキシターゼといった抗菌作用のある成分が含まれています。これらの成分が細菌を溶かして殺したり、細菌の繁殖を抑制してお口の中を守ってくれています。

しかし唾液が不足すると、唾液の抗菌作用や洗浄作用が働かなくなって、お口の中の細菌がどんどん増えてしまいます。細菌は臭いガスを出し続け、口臭が発生することになります。

唾液が減少してしまう理由

では、なぜ唾液が少なくなってしまうのでしょうか?それにはいくつかの理由があります。

1.生理的な要因で唾液が減る

人は緊張したときに一時的に唾液の量が減ることがあります。また、朝起きてすぐはお口の中が乾いていて、起きている時と比べて唾液の量がかなり少なく、口臭が発生しやすいです。夜寝る前に歯を磨くのは、夜の間に唾液の量が減ってお口の中に細菌が発生しやすいからです。

2.ストレスで唾液が減る

不安や緊張だけでなく、疲れやストレスによっても唾液の分泌量が低下します。本来唾液は、副交感神経優位のリラックスモードの時に多く分泌され、反対に交感神経優位のアドレナリンモードの状態では、唾液が不足するため細菌が繁殖して、口臭が発生しやすい環境になります。

3.加齢に伴って唾液が減る

加齢に伴う老化現象のために少しずつ唾液の量が減るということもあります。歳を重ねるに従って虫歯や歯周病で歯が悪くなる方が多くなるため、より口臭が発生しやすい口腔環境になります。

4.薬の副作用で唾液が減る

薬の副作用で唾液不足が起こることも頻繁に起こります。抗アレルギー薬、血圧を下げる降圧剤、利尿剤などが唾液の分泌を減少させることがあります。精神的な作用のあるお薬の中にもそのような作用がある場合があります。

6.唾液腺の病気で唾液が減る

シェーグレン症候群と呼ばれる自己免疫疾患などの唾液腺の働きを阻害する病気にかかっている場合も唾液が不足します。唾液腺や涙腺を損なうことで、お口や目が乾燥する病気です。

7.口呼吸の癖のある人は唾液が減る

口で息をする癖のある人は常に口を開けている状態となり、お口の中が乾燥します。細菌の増殖によって細菌が産生する悪臭のするガスも増えてにおいが発生します。これを防ぐには鼻呼吸の習慣をつけましょう。

鼻炎で鼻が詰まっていて口呼吸になっていたり、歯並びが悪いため口が閉じにくくて口呼吸になっている方もおられます。原因を治療することで口呼吸を改善することが出来ます。

まとめ

唾液が減って口臭が起こる原因は以上のようにさまざまなものがあります。生理的なものや、病気や薬によるものもあります。唾液を十分に出すことで口臭は改善しますので、生活習慣や口呼吸の癖など、改善出来るものに対しては改善を心がけてみてください。